2020年12月15日

新生児の吐き戻しの原因と対策について



新生児の吐き戻しの量が多い時また、毎回吐き戻すと焦ってしまうことがありますよね。

今回は吐き戻しの原因と対策をお伝えいたします。



◎吐き戻しの原因

赤ちゃんの吐き戻しの原因は主に4つあります。


■ミルク・母乳の飲みすぎ

赤ちゃんは産まれてから1~2か月はお腹がいっぱいになる感覚がほぼありません。

その為、与えられる分は全て飲んでしまい、飲みすぎた分のミルクや母乳、空気を吐き出してしまいます。


■胃が未熟状態

赤ちゃんはまだ胃の入り口が完璧には閉じていない為、母乳やミルクが逆流しやすい状態です。また、立位を取っていない為、重力がかからないことも関係しています。


■ゲップがうまく出ない

母乳やミルクを飲むことにまだ慣れていない為、授乳中に空気も飲んでしまいます。

授乳後はゲップをさせますが、しっかりゲップが出来ていないと、空気を飲み込んだ刺激であとで吐き戻してしまうことがあります。

 

■病気の可能性

考えられる病気として「急性胃腸炎」「アレルギー」「胃食道逆流症(※1)」が多いと言われています。ですが外科治療が必要のある可能性が高い疾患として《肥厚幽門狭窄症(※2)》《腸重積症(※3)》《腸閉塞(※4)》《胃軸捻転症(※5)》《腸回転異常症(※6)》が挙げられます。

赤ちゃんの様子をよく観察して気になる症状がある場合には速やかに受診しましょう。



◎吐き戻しはいつまで続くのか

病気の可能性がない場合は生後3か月くらいを目安に徐々に吐き戻しも治まっていくと考えられています。

◎吐き戻し対策について

★授乳中

1:授乳量を調節する

2:縦抱きで授乳を行う

3:授乳の途中でもゲップを促してあげる


★授乳後

1:授乳後は赤ちゃんの頭の位置を高くしておく

2:体の右側を下にして寝かせる


◎毎回吐き戻してしまうときの対策

1:母乳やミルクが飲めているかを測定し、全体としての量を把握する。

2:1回あたりの授乳量を減らし、授乳の回数を増やす。

3:1回に多くの量を飲ませないように注意する。

4:ゲップをさせる

5:授乳直後はすぐに横にせず、縦抱きをする。

6:吐いた直後は水分を与えずに様子を見ながら少量ずつ補給する。



◎大量に吐き戻してしまうときの対策

1:大量に吐き戻した後は水分補給をしなければならないと思いますがまた吐き戻してしまう可能性があるので少しの間様子を見てください。そのあと、少しずつ短時間で授乳しましょう。長く見て15分以内を目安としましょう。

2:何らかの病気の可能性もあるので体温を測り、赤ちゃんの様子を見ながら他に症状がないか確認をし、出来るだけ早い受診をしましょう。



※吐き戻しと嘔吐の違い

吐き戻し…授乳直後に授乳したミルクそのものが戻されます。

嘔吐…1度胃へ送られたものを吐き出すことで、胃液が混ざって戻されることや、消化途中のヨーグルト状のような形で戻されることもあります。



◎病院に受診すべき症状

★ヨーグルト状や塊のような吐物(逆流性食道炎の可能性)

★元気な状態だったが突然嘔吐を繰り返し、ぐったりしてしまった場合(腸重積症の可能性)

★大泉門(頭頂部)に腫れがある場合(頭蓋内圧上昇・髄膜炎などの可能性)

★嘔吐と共に下痢も酷い場合(ウイルス性胃腸炎)

★嘔吐と共に発熱や血性の下痢を伴う場合(細菌性胃腸炎)

★嘔吐物が茶色又は黒色っぽい場合(内因性血性嘔吐の可能性(消化管から出血している恐れがある))


上記の場合やいつもと何か様子が異なる場合は医療機関を受診しましょう。


赤ちゃんの吐き戻しでお悩みのママたちに今回のコラムが少しでも参考になっていただければと思います!




(※1)胃食道逆流症…胃から食道へミルクが逆流しやすくなってしまう症状。

(※2)肥厚幽門狭窄症(ひこうゆうもんきょうさくしょう)…胃の出口部分にある「幽門筋」と呼ばれる筋層部分が分厚くなることにより胃の出口が狭くなってしまう病気。母乳やミルクなどが胃から先の十二指腸の方へ流れず嘔吐してしまう。幽門筋が肥厚化してしまう詳しい原因は不明。

(※3)腸重積症…小腸の終わりの部分にある回腸と呼ばれる部分が大腸の内部に入り込んでしまう事で起こる症状。風邪などのウイルス感染が原因で腸壁のリンパ組織の肥大が起こってしまい、突発的に腸重積症を発症することもある。

乳幼児の場合はぐずったり落ち着いたりを繰り返し、イチゴゼリー状のような粘液の混じった血便が出たりする。しばらくすると嘔吐などの腸閉塞症状が起こり脱水症状を引き起こしてしまう。

(※4)腸閉塞…お腹が膨れる、嘔吐を繰り返す、腹痛が主な症状だが、場合によっては下血を伴うことがある。

(※5)胃軸捻転症(いじくねんてんしょう)…胃がねじれることによってお腹が膨れる、嘔吐を繰り返す、腹痛が引き起こさせる。症状がひどい場合、胃が壊死したり、穴が空いたり、ショック症状が出てしまうことがある。

(※6)腸回転異常症…腸管の回転と固定が障害されてしまい、色んな歪な形で腸管が固定されてしまう症状。お腹が張ったり、捻じれた部分で腸管の血行が悪くなると血便が出てしまうことがある。


前の記事
トイレトレーニングはいつから始めるのがベスト?なかなかおむつが取れないときはどうしたらいい?
一覧に戻る
次の記事
赤ちゃんの便秘の見分け方や解消方法について